エルフ族の人間 フェアリー・1

    フェアリーは人間としては珍しい、エルフに育てられた少女である。フェアリーが幼いころ、エルフが住むと言われている森に捨てられたのである。フェアリーが、森をさまよっていると一人のエルフがフェアリーを見つけ、事情を聞いたそのエルフは、人間をエルフの村には連れてきてはいけないという規律を破り連れて行ったのである。フェアリーは、彼女を連れてきたエルフが必死に説得をし、エルフの村に住むことが許されたのである

    エルフの村は外界とは基本的に交流は遮断され、ユーラメカ大陸のどこに存在するのかすら解っていないが非常に美しい世界であったという。このエルフの村には、伝承に基づく規律があった。

    「エルフの村に人間を連れてきてはならない。もし人間がエルフの村に住めば、崩壊の危機となろう」

    そんな美しくも人間が忌み嫌われる世界でフェアリーはすくすくと育っていった。エルフ族は、人間に比べて気が遠くなるほどの時を生きるため短期間ですくすくと育つフェアリーは、物珍しさもあるだ

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