灼けた日射しに陽炎のゆらめくアスファルト。
プールの後の眠気。
縁日の白熱灯の点々とした明かり。
夕立が来るときの、あのあっという間に暗くなる空と重くなるしめった空気。
降り出した雨のにおい。
海に飛び出すときに見た、海面を乱反射する日光。
ある夏の日、都会から海岸沿いの小さな町に引っ越してきた幼い主人公と妹。
新しい家は目の前に海が広がっており、主人公は妹と、引越し前から楽しみにしていた本物の海ヘ向かう。
海岸で夢中になってヤドカリを集めはじめた主人公に、声をかけてきた女の子。
折角集めたヤドカリをこっそり逃がしてしまった彼女は、隣の家に住んでいる『お隣さん』。
月日を重ね、『お隣さん』は『幼なじみ』になり、海の見える町でそれぞれ夏の思い出を重ねていく事になる。
繰り返される季節。流れる年月。 そして今年も同じように、夏が来る。
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