小さな決心 3

『理解するには、経験を積み重ねる他はないんだよ』

ゆうなの言葉が頭をよぎる。

『頭で考えてもわからないのなら、肌で感じるしかないよね』

「肌で、感じる……か」

ゆっくりと起き上がる。
机の上を見ると、小夜子に渡された封筒がそのまま置いてあった。
……同じフォルテール奏者のかぐらの傍にいれば、自分に足りないものがわかるようになるのだろうか……?
ベッドから降りて、封筒を手にした。

「そうね、虎穴にいらずんば、よね」

織歌の胸で、小さな決心が固まりつつあった。

< 続く >

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