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「ホメるだけ無駄みたいだね、ナオミ」
「未羽ちゃんったら、もう頭はかぐらさん一色みたいだもんね」

そんなことないよと反論しようとしたら、悪戯っぽい笑みを浮かべたナオミの人差し指に、そっと唇を押さえられた。

「未羽ちゃんの、かぐらさん好きっぷりは、わたしたちも嫌というほど知ってるもの」
「あたしたちはかぐらさんに負けちゃったんだね…」
「未羽ちゃんは、思い込んだら一直線だものね」
「まさに、イノシシか猛牛か……ってトコ」

好き勝手言う親友たちに、未羽は両手を振り上げた。

「もー、やーん!
もっと可愛い動物にたとえてよ!」
「んー、じゃあ、普段はナマケモノ」
「もうっ、ユカー!」

ワイワイ言いながらも、あたたかな感情が胸の奥に広がっていくのを感じながら、未羽は友達というものの存在を有り難く思っていた。
そして。
応援してくれているふたりのためにも、頑張らないと!と、決心を新たにしたのだった。

< 続く >
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