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王春花が、路地裏に隠れて身をひそめて二日。
目的を持って日本に来たが、日本に来たところまでしか果たせないままだ。
働かされていた店から逃げたのはいいものの、お金もなければ食料もない。
そして。
ちょっぴり幸せな夢を見た。 |
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バイト中の司が、ゴミを捨てに路地裏に出ると、そこに少女が行き倒れていた。
第一発見者というだけで、店長に後始末を言いつけられ、とりあえず家に連れて帰ることにする。
あの少女は、人間関係のトラブルの産物だ。そうに決まっている。
巻き込まれたくないなら、捨てておけば良かったのに。
「……俺の馬鹿」 |
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